現在の熊本城を見に行ってみた
熊本を訪れた際に、熊本城へ行ってきました。日本三名城のひとつとして名高い熊本城は、歴史的価値はもちろん、圧倒的な存在感と美しさを兼ね備えた名所です。2016年の熊本地震で甚大な被害を受けた姿をテレビで見て心を痛めていたので、再建途中の様子も含めて実際に目にしたいと思っていました。
熊本市の中心部からアクセスも良く、電停やバス停から徒歩で簡単に行けます。入り口付近には復興の様子を紹介するパネルや案内が充実しており、観光客への配慮が感じられました。城内に入ると、まず目に飛び込んでくるのが見事な石垣の数々。独特の「武者返し」と呼ばれる急勾配の石垣は、まさに防御のための知恵と技術の結晶。これだけでも十分に見応えがあります。
2021年には天守閣の内部公開が再開されており、内部の見学も可能になっています。復旧した天守は外観こそ往時の姿を忠実に再現していますが、中は最新の耐震構造となっており、展示も非常に分かりやすく現代的。戦国時代から江戸時代にかけての熊本の歴史、築城者・加藤清正の功績、そして地震からの復旧に至るまでの流れが映像や模型で丁寧に紹介されていました。
天守の最上階からは熊本市街が一望でき、天気の良い日は遠くの阿蘇山まで見えることも。城の威厳と景色の美しさを同時に感じられる、まさに絶景ポイントです。また、城内には復旧途中のエリアも多く残されており、あえてその姿を公開することで、地震の被害の大きさと復興への歩みを肌で感じることができます。この「見せる復旧」は熊本城ならではの取り組みだと思います。
城の周囲には二の丸広場や桜の馬場 城彩苑といった観光施設も充実しており、地元のグルメや土産物も楽しめます。私は名物の「いきなり団子」と馬刺しをいただきましたが、どちらもとても美味しく、観光の合間の休憩にぴったりでした。
全体を通じて、熊本城は単なる歴史的建築物ではなく、地域の誇りと人々の思いが込められた特別な場所だと感じました。復興中であるからこそ見られる姿、そして再生への努力を目の当たりにできるという点でも、今こそ訪れる価値がある観光スポットです。次に訪れるときには、さらに復旧が進んだ姿を楽しみにしたいと思います。