巨石たくさん
大阪にやってきて約半年が過ぎ、観光名所のこの大阪城にまだ訪れていないことに気づいて一人で行ってきました。
地下鉄の谷町4丁目で降り、大阪歴史博物館の前を通ってお堀越しに大阪城を眺めます。歴史に詳しいわけではありませんが、石垣とお堀の大きさから当時の権力者の影響力を感じとれます。
お堀を渡って大手門(おおてもん)から入城しました。巨大な門におどろく外国人観光客を横目に案内看板を読むと、この門は重要文化財であるとのことです。開口部の幅は約5.5メートル、高さは約7.1メートルとのことで、左右に接続する大手門北方塀、大手門南方塀も重要文化財に指定されているそうです。
この門をくぐると正面に巨大な壁が現れます。大手口枡形(おおてぐち)の巨石(きょせき)というそうです。枡形(ますがた)とは城の主要な出入口に設けられた四角い区画のことで、敵の進入を食い止める役割を果たしたそうです。門の正面に位置する大手見付石(おおてみつけいし)は表面積が約29畳敷(47.98平方メートル)で場内第4位だそうです。採石地は瀬戸内海の小豆島と推定されています。
ここから城へ向かって歩き進みますとやがて桜門という門があります。こちらの門の内側には、本丸の正面入口を守るため、先ほどと同様に枡形が設けられています。上部には多聞櫓(たもやぐら)が建てられたそうですが今はありません。この枡形は徳川幕府による大阪城再築工事の第2期工事で、備前岡山藩主池田忠雄の担当によって築かれ、石材は備前(岡山県)産の花崗岩です。
正面の石は蛸石(たこいし)と呼ばれる場内第1位の巨石で、表面積は約36畳敷(59.43平方メートル)、重量は約108トンと推定されています。また、向かって左手の巨石は振袖石(ふりそでいし)と呼ばれ、表面積はおよそ33畳敷(53.85平方メートル)で、場内第3位だそうです。
そんな枡形に守られた大阪城がついに目の前に全貌を現します。立派なお城もとても魅力的ですが、これを守る巨石にも目を向けると面白いと思いました。