小牧城跡
小牧市の街の中にポツンと小高い丘がある。一見すれば大きな古墳のようであるが、木々に囲まれていて全貌が見えにくい。周辺をぐるっと回ってみる。見上げてもどこも木ばかりでなかなか一周するのも距離があって大変だ。
入口があった。バス停の目の前だ。そこにはさっそく長い長い階段が縦に伸びている。まあ、のぼる(あがる)しかないだろう。
階段は舗装された階段だから登りやすい。階段を上り切るとうっそうとした森の中へと入って行くので日差しがなくなって暗い。ゆるやかな土の斜面をゆっくり上がっていくと暗がりの向こうに赤い旗が何本も見えてきて、近づいてみるとそこは小牧山稲荷時神社である。赤い旗は参道の両脇に等間隔で立っており、ちょっと不気味ささえ感じる。しかし、さらに、石でできた灰色の鳥居の向こうにはずらっと朱色の鳥居がいくつも並んでいて鳥居のトンネルを構築している。なんとも厳かである。一礼してその鳥居のトンネルをくぐった先には真っ白いお稲荷さんが左右から迎えてくれて、お宮があります。
お宮は木造の小さくて簡素な造りで人の気配も全くなく無人のようです。木々に囲まれた小さな神社はどこか神秘的で美しいですね。
当時のこのあたりには狐が多く生息していたようで、その狐をお祭りするということでこの稲荷神社はできたそうです。ここに限らず最近の森や林では鹿はよく見かけることがありますが野生の狐を見かけたことはなく、稲荷神社が各地にあるところからすれば、現代よりもよほど狐に出逢うことが当時は多かったのでしょうか。それとも狐が夜行性だから?
森の中にはちょっとした広いスペースがあり、小鳥のさえずりなどを聞きながらお弁当を食べるにはちょうどいいかもしれません。「観音洞」という場所もあります。由来は分かりませんが散策する方はちょっと探してみてください。すぐ見つかると思いますけど。
公園もあります。すべり台があってベンチがあって、自然を感じながら子供を遊ばせるにはいい場所かと思われます。