城・日本の城・城郭用語辞典
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一城別郭
いちじょうべっかく一城別郭とは、日本の城における様式のひとつ。ひとつの城郭建築のように見えて、敷地内に2つの郭を造った物。郭は城の中核となる本丸などを意味する。敵がやって来たときには片方の郭が攻め落とされても、もう一方の郭を中核として戦うことができる。攻め込まれたときにどちらも落とされることを防ぐために、2つの郭の間に谷や堀などを挟んで設計する場合が多い。例えば、静岡県に遺構がある高天神城(たかてんじんじょう)は一城別郭の城として知られ、複雑に入り組んだ尾根を持つ鶴翁山(かくおうざん)の地形を利用し、頂点の標高がほぼ同じの東西2つの峰にそれぞれ主郭を置いた物であった。高天神城は遠州の要衝の城として、戦国時代には武田、徳川の両家が争奪戦を展開した歴史を持つ。
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