城・日本の城・城郭用語辞典
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的土
あづち的土とは、日本の城付近に設けられることがある盛土の一種である。城のなかでも戦をするときに主な出入り口となる場所を虎口(こぐち)と呼ぶが、この虎口あたりにある土塁などの外側に配置され、城の外から土塁より内側の様子を窺い知ることを防ぐ。また、外の敵が弓矢を放つときに的となって弓を受けさせたり、出入口のスペースを狭く区切ることで敵兵が一気に入口へ押し寄せることを妨ぐなどの目的で造られたと考えられる。敵の侵入を阻止するために土で造った壁と言う意味では、土塁と同様の意味で用いられる用語でもある。虎口の構造物としては、的土は土を盛るだけの簡単な物であったが、のちに土塁や堀などで構成するより防御力の高い「馬出」(うまだし)へと発展していった。
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